宮城県山元町で6次産業化講演

3.10は宮城県山元町。

仙台市から福島浜通りに向けた常磐線で30分、亘理駅からはまだ復旧していないため、シャトルバスで移動する地域。このあたりは東北一のいちごの産地だが、津波で90%が被害を受けたところ。今は?というと、施設整備や新たな栽培手法の導入により収量は回復、ただし担い手は半数に減。町民も減少するなか、否応なしにでも今までの延長線上ではない、方針転換が必要とのこと。こう書くと被災地だけが特別の印象を受けるが、社会の超高齢化や人口減少、農業の担い手不足は今に始まったことではなく、日本全体で抱えている問題。もしかしたら、「一次産業」の概念自体も今まで通りではなく、変革の時と思っている。そのビジョンの打ち出しや推進は地域に住む当事者が、現実の中で明日への夢を描き、つなげていくためのものであって、金に群がるコンサルのためのものではない。だから、生産者はただつくっているだけでいい。加工して売るのは私たち。」と平然と言うコンサルは信用できない。これでは今までと一緒。ビジネス支援にも理念と「社会をどう変えたいか」のビジョンが大事、というのが持論である。この日はそういうことが再認識できた機会。3.11の前日というのも何かの縁と思う。

美しい東北。全国が認める食の宝庫。そして素材力。何も無理して食産業全体で1%しかない大企業の手法とおりでなくてもいいし、そんなことしても大手にはかなわない。ましてや東京中心の消耗戦が明らかな事業モデルなんで危うい、危うい。そんな思い込みや既成概念から解き放たれ、多様化の社会の中で、ヒトを真ん中に、もっと自由で、自走できる取り組みこそ、勝機があると思っている。

お昼は役場の方達に連れられて郷土食の「ほっき飯」。山元町の漁場が天然ほっき貝のメッカとのこと。大きく肉厚なほっき貝は初めて。旬の時期に訪れることができて幸せ♡

講演の内容ですか?

手がけた食農連携商品開発事例研究からのフードコミュニケーション。「食農力=フードコミュニケーション」。実践的な内容で、参加者である生産者さんの反応が楽しかったです。


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売り方・食べ方・人づくりで地域を活性

ブランドストーリー 代表 大平恭子 (フードコンサルタント) 畑から始まる地域振興、人にとっては健康で豊かなライフスタイルを作るために、地域の食資源を活用した商品やウェルネス・メニューの開発、6次産業化や食事業者のブランディング支援、起業者向けスタートアップ支援、講演活動を行っています。 野菜ソムリエ上級プロ、アスリートフードマイスター、NLP協会認定プロ・コーチ